太宰治のお伽草紙、つづきを読む

2024年3月23日(土)

今日は6時間寝たから眠気に負けはしなかった。負けそうにはいつもなっているけれど。

そんな土曜午後、次男の習い事がある日は恒例の読書時間。

太宰治のお伽草紙のつづき、ひとつ読み残していた舌切雀を読んだ。

まず舌切雀の話に入る前に、桃太郎は、自分の色を付けずに単純な形で残しておきたいというようなことを言いながらも、構想をめちゃ語っている。書くならこう書く、というあらすじ全部書いちゃってる。それも太宰的な手法なんだろう。面白い。

そういえば、大好きであろう芥川龍之介はたしか桃太郎を書いていたけど、それはありだったんだろうか。

さて、舌切雀のお話。

登場人物の、人物像の描写が勢いがあり秀逸。もはや太宰の手を離れで勝手に動き出しているよう。

雀も人格を持ち、喋り始めている。色恋沙汰の嫉妬心が絡む息が詰まる話、かと思えば心の安寧を得られるような恋心の話にもなっている。最後、なんかお爺さん、こわいことをうまいこと言ってるし。

インパクトが強くてもとの舌切雀の話を思い出せなくなる。たしかおじいさんが可愛がっていた雀が糊用の米食べてお婆さんに舌を切られてお爺さんがかわいそうだと雀を訪ねたら何か貰い、お婆さんが羨ましがって貰いに行き貰えなくて酷い目にあうんだっけ?

太宰版、あらすじはくずさずに書かれていた。最初の部分も、おじいさんが可愛がっていない鈴木だったら、お婆さんはやきもち焼かずに舌も切らなかったかもしれないから、案外すんなり分かりやすい太宰版だった。

そして帰り道、とても小さい酒屋さんが近所にオープンしているのを発見したので、一本、日本酒を連れて帰ってきた。

生原酒だから早く飲んであげないとだが、一人で空けるのは危険だから、次の水曜まで待とう。

ビールもたくさん届いたし、狭小住宅だけど酒用冷蔵庫買おうかな…

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